越谷アルファーズは東島将司HCのもと、B1初年度から磨いてきた「運動量×スリーポイント×守備の再構築」を軸に進化を続けています。東島HCは「ホームの声援を受け、自分たちのテンポを押し付けたい」「ペイント内の競り合いと、セカンドチャンスポイントの抑制が鍵」とコメントしています。
越谷のアイデンティティ:
- トランジションは意識するが、極端に速くはしない“コントロール型”の攻め。
- オフボールカッター、ウィングからのドライブ、スペーシングを中心としたモーションオフェンス。
- 守備はマンツーマンが基軸で、相手の外展開によってはゾーンも混ぜる柔軟性。
戦術的ブレイクダウン
オフェンス:
- セク・ドゥンブーヤ、ジャレル・マーティンといった“身体能力×ドライブ×リバウンド”に優れたフォワード陣が鍵。
- ガード陣では Anthony Clemmons が得点力とクリエイト力を提供。
- スリーポイントの量は中程度。外が当たると相手を広げられるが、入らない時はミドルやペイントアタックに頼る形。
- 1ポゼッションを18秒以内にまとめ、ホームでの自分たちのテンポを維持するのが理想。
ディフェンス:
- ペリメーター守備が課題となる試合もあり、テンポの速い相手に外から走られる展開になると脆い場面も。
- マーティンやドゥンブーヤのサイズはペイントでの強みだが、失点がかさむ試合ではセカンドチャンスを多く許してしまう傾向。
- 三遠の速い展開とシュート力に対しては、リバウンド確保とガード陣の規律が試される。
ローテーション&クロージングラインナップ:
- 予想スターター:大庭岳輝(PG)、松山俊(SG)、ドゥンブーヤ(SF)、マーティン(PF)、ハミルトン(C)
- キーベンチ:Clemmons、鎌田悠弥、菅原快
- 終盤はスターター中心で、4番にマーティンまたはドゥンブーヤ、5番にハミルトンを置くサイズ優先のクロージングが多い。
ケガ情報&起用の悩みどころ
- 越谷はオフに複数の補強を行ったが、最大の話題は“7フィート3インチのカイ・ソット再契約”。しかしACL負傷のため今季は離脱が続き、守 rim の強みが使えない状況。
- よって守備の高さを欠いた状態で三遠のペースにどう合わせるかが課題。
- 起用の悩みは「ウィングのサイズに合わせて長めに行くか」「ペースを合わせて小型化するか」。
強みと弱み
強み:
- ホームアドバンテージ(埼玉)
- フロントコートの身体能力(ドゥンブーヤ&マーティン)
- 集中した時のペイント守備とリバウンド
弱み:
- 三遠のような“創造力あるエース”が不在で、得点が分散する傾向
- ペリメーター守備とリバウンドの綻び
- スターター以外の層の厚みではやや劣勢
三遠ネオフェニックス プレビュー
コーチング&フィロソフィー
三遠ネオフェニックスは小野篤史HCの指揮のもと、「走り勝つ・テンポで勝つ」バスケットを志向。
「全ての試合をトランジションで相手に挑む」「ベンチが出た瞬間にテンポを落とさない」が最近のコメント。
チームのアイデンティティ:
- 超ハイテンポなオフェンス、トランジション主体。
- シューティング能力とウィングの運動量を活かした構造。
- ディフェンスはスイッチ多用、アグレッシブにスティール狙い。
戦術的ブレイクダウン
オフェンス:
- 三遠は平均得点が80〜90点台と非常に高く、早い段階でショットを打つ“ファストアタック”が特徴。
- ガード陣がペースを引っ張り、ウィングは外で構え、フォワードはボードに飛び込む。
- シュートを打てる布陣を複数揃え、ボールが回るとオープンルックが増える。
- 越谷戦では“ペースを落とさないこと”が勝利の鍵に。
ディフェンス:
- スイッチディフェンスで相手の攻撃に対応するが、ペイントのサイズ不足は時に弱点。
- リバウンドは“努力型”で、サイズ勝負になると押される展開も。
- 相手がテンポを落としてセットに入ると、攻撃のリズムが狂いやすい。
ローテーション&クロージングラインナップ:
- 予想スターター:涌川颯斗(G)、佐々木隆成(G)、ヤンテ・メイトン(F)、デイビッド・ヌワバ(F)、ニカ・ウィリアムズ(C)
- ベンチ:根本大、浦颯太 ほか
- 終盤はウィングとガードの“走れる布陣”を並べ、ビッグマンはリバウンドとルーズボール担当。
ケガ情報&起用の悩みどころ
- 三遠は大きな離脱者は報告されていない。
- テンポを最初から上げ続けるか、越谷のホームに合わせシフトチェンジするかがポイント。
- ウィリアムズとメイトンのファウル管理が試合の流れを左右。
強みと弱み
強み:
- トランジションの破壊力
- ベンチ層の厚み
- 外のシューティング力とウィングの運動量
弱み:
- インサイドのサイズ不足
- ペースを落とされると強みが消える
- アウェイでの集中力維持が課題
ここまでの歩み
越谷アルファーズ: 現在5勝8敗(RealGM参照)。川崎ブレイブサンダースに76–65、佐賀バルーナーズに94–73で勝利するなど“好ゲーム→連敗→好ゲーム”と浮き沈み。安定性に課題。
三遠ネオフェニックス: 過去には10連勝も記録。今季序盤も上向き傾向だが、アウェイゲームでは脆さも残る。
直接対決の情報は少ないが、越谷は名古屋相手に2連敗を喫するなど接戦を落とす場面が目立つ。
直近フォーム&スタッツ
越谷アルファーズ
- 直近5試合:W – L – W – L – L
- 推定PPG:勝利時は80点台前半、負け試合は70点以下も多い。
- 相手PPG:70点台後半〜80点台
- モメンタム:4/10
- 3P成功率:中程度、ドゥンブーヤ&マーティンのドライブ依存がやや強い
- リバウンド差:ソット不在の影響でマイナス気味
三遠ネオフェニックス
- 直近5試合:W – W – L – W – W
- 推定PPG:勝利時は80〜90点台
- 相手PPG:80点前後
- モメンタム:7/10
- 3P成功率:リーグ上位クラス
- リバウンド差:ほぼニュートラル(トランジションで補完)
短評:越谷は改善傾向だが安定感不足。三遠は勢いがあり、越谷の弱点(リバウンド&外の守備)を突ける構造。
注目選手
越谷アルファーズ
- セク・ドゥンブーヤ(F) — 主力スコアラー。運動量とリバウンド、スラッシュで試合を作る。
- ジャレル・マーティン(PF) — サイズと経験。試合のペースを落とす上で重要。
- Anthony Clemmons(G) — 得点&クリエイトの両面を担い、越谷のテンポ維持に不可欠。
三遠ネオフェニックス
- ヤンテ・メイトン(F) — フロントラインの要。トランジションのプットバックとハッスルが鍵。
- デイビッド・ヌワバ(G/F) — リバウンド、ドライブ、守備の全てで存在感。越谷の不安定な外守備に刺さる可能性。
- 涌川颯斗(G) — 外の得点源。序盤から距離のあるシュートが入ると主導権を握りやすい。
ライブ観戦のポイント
- 最初のテンポ: 三遠が序盤から飛ばすのか、越谷が落ち着かせてハーフコート勝負にするのか。
- リバウンド争い: 三遠のトランジションを止めるにはリバウンド確保が絶対条件。
- ペリメーター守備: クレモンズ、ドゥンブーヤら越谷の守備が三遠ウィングの一対一に対応できるか。
- ベンチの影響: 三遠の層の厚さが終盤の流れを左右しやすい。
- クラッチタイム: Q4で接戦になれば、越谷のドライブ主体オフェンスが三遠の守備にどこまで通用するか。
視聴情報
- リーグ: B.League(日本)
- 会場: 越谷市立総合体育館(埼玉県)
- ティップオフ: 2025年11月15日(土)17:05(日本時間/08:05 UTC)
- 配信: Bリーグ公式配信、DAZN日本版、地域放送局など(海外は視聴可能地域を要確認)。
ベッティングインサイト
- マネーライン: 勢い・深さを考えると三遠が僅かに有利。越谷はホームの価値をどこまで出せるか。
- スプレッド: 三遠 -2~-4 程度の拮抗ラインが妥当。ホームの越谷を信じるなら +3.5〜+4 が妙味。
- オーバー/アンダー: 三遠のペース+越谷の守備の脆さを考えると“オーバー”寄り。ラインが160〜170点台なら検討価値あり。
- プレーヤープロップス:
- ヌワバ:得点オーバー
- ドゥンブーヤ:リバウンドオーバー
- クレモンズ:3P 3本以上
総評: 勢い・ペース・マッチアップの噛み合わせから、三遠ネオフェニックスのML または -3.5優勢、トータルはオーバー寄り。
最終予想
- 予想勝者: 三遠ネオフェニックス
- 想定スコア: 越谷アルファーズ 82 – 88 三遠ネオフェニックス
- 戦術的Xファクター: 三遠のトランジションが越谷のリバウンド弱点を突く展開。前半で10点リードを許すと、越谷のスローゲームでは追いつくのが難しい。
このBリーグ予想では、三遠ネオフェニックスの“深さ×ペース”がアウェイながら優位に働くと見ており、越谷アルファーズ vs 三遠ネオフェニックス戦は“終盤に三遠が振り切る”展開を予想します。

